こんにちは。『&y Jokers』のChimuraです。
精神的な病気や障害を抱えている多くの人がぶち当たる壁が、“お風呂に入ること”です。
普通の人なら、体を綺麗にしてさっぱりさせたいという気持ちが働き、自動的に入ります。
ですが、うつ病などの精神的な病気や障害があると、お風呂だけでなく歯磨きや着替えまでも億劫になってしまうのです。
お風呂に入りたくない原因や理由
では、どうしてお風呂に入りたくないのか、入れなくなってしまうのでしょうか。
そもそもやる気自体が沸かない
精神疾患があると、無気力状態になってしまいお風呂に入るまでの準備がとーっても大変になります。
浴槽を洗ってお湯を張る
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服を脱いでお湯に浸かる
↓
体や髪を洗う
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髪を乾かしたり・ボディやスキンケアをする
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お風呂場や浴槽を洗う
このサイクルを1回でも、やるのはとてもパワーが必要になります。
歯磨きをするにしても、
洗面台へ行く
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歯を磨いて口をゆすぐ
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顔を洗う
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タオルで顔を拭く
普通の人からすればとても簡単なことです。
ですが、精神的な病気などがある人からすれば、鉛のように重い体を動かすような状態。
自分の部屋やベッドから移動するだけでも、メチャクチャ大変です。
清潔にすること美容への興味が薄くなる
ヘアケアやスキンケア、歯を磨いたりお風呂に入って体を洗う。
このような行為に対する興味自体が、弱くなっていることが多かれ少なかれあります。
自分の中では「やらなきゃ」と思っても、やる気がないのが先立ってしまい、なかなかできなくなってしまうのです。
また、人に会うことや外に出ることに恐怖を感じたり、面倒に思っていると、清潔にすることが後回しになりがちに。
お風呂に入れない時の対処法ってある?
どうしてもお風呂に入れない場合はどうしたらいいのかご紹介します。
無理強いをして自分を追い込まない
まずは、無理にお風呂に入ろうとしないことが大前提です。
特に暑い時期や夏場は汗などでニオイなどが気になる季節。
「入らなきゃ」と思い、無理に体を動かして余計に病気を悪化させることもあります。
髪と体を全部洗えるオールインワンシャンプーなどを使って、ザっと洗ってシャワーで流すだけでもOK。
お湯に浸かるという工程をカットするだけでも、お風呂に入りやすくなるかもしれません。
ドライシャンプーやウェットティッシュで体を拭く
うつの状態が重い時は、こんなことが頭の中に浮かびませんか?
- どうしても、お風呂に入りたいけど入れない
- シャワーにいくのもしんどい
- 汗で気持ち悪いのを簡単に解消したい
こういった場合は、スプレー式やウェットティッシュタイプのドライシャンプーや、ひとまずウェットティッシュで体を拭くだけでも違います。
一時的にですが、体や髪を綺麗にする効果はあるでしょう。
しかし、これらは本当に一時的なものなので、ずっと使い続けることはあまりおすすめできません。
歯磨き効果のあるガムやマウスウォッシュを使う
洗面台にいくのはしんどいけど、お口の中が気持ち悪いと感じることはありませんか?
予め、歯磨き効果のあるガムを手の届くところに置いておくか、洗面台まで行く気力が少しでもあるのなら、マウスウォッシュを使ってみてください。
どうしてもと言う時だけ、使う分には問題ありませんが、毎日ガムやマウスウォッシュで済ませるのはあまりよくないかもしれません。
お風呂で楽しいことをしてみる
自分が楽しめることをお風呂に追加してみれば、お風呂に入ることが楽しく感じられるかもしれません。
- 読書をする
- 動画を見たりゲームをしてみる
- ひとりカラオケ
- お気に入りの入浴剤を使う
防水の工夫をして本やスマホを持ち込む人は結構います。
『お風呂に入る=退屈』と感じているところがあるのなら、“退屈”の部分を解消するとお風呂に入るようになるきっかけ作りにもなるでしょう。
ヘルパーなどを活用する・専門機関や医師に相談する
どんな手を尽くしても、1人でお風呂に入るのが無理な場合はヘルパーさんを呼んで入れてもらうことも可能です。
ヘルパーさんはあらゆる介助のプロなので、入浴のお手伝いもしてくれます。
ただし、ヘルパーさんを呼ぶには事前に手続きが必要です。
ひとりだけで頑張ろうとせず、専門的な人の力を借りることは決して恥ずかしいことではありません。
また、無理をして病状を悪化させてしまう前に、専門機関や主治医などに相談をしてみるのも一つの手段でしょう。
このブログを書いた人
Chimura Sachie
障害者能力開発ボランティアチーム『&y Jokers』の代表。
自身も精神障害持ち。
広報をメインに担当し、グループチャットや公式サイトの管理運営なども行っている。